雅楽 GAGAKU

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上演のかたち 左舞と右舞の対称性

左舞と右舞とでは、舞や器楽の違いだけでなく、舞の装束や作法、演目の構成など、多くの面に対称的な差異があります。これは、舞楽に携わった平安時代の近衛府制度や、当時の流行であった陰陽思想などの影響を受けながら成立したためと思われます。

左舞と右舞の対称性

まず左舞と右舞とでは、舞人(まいにん)が登場する位置や立つ位置が異なります。左舞では舞人は客席から向かって左奥から現れますが、右舞は右奥から登場します。一﨟(いちろう:最上位の舞人)が舞台上に立つ位置も、左舞では左前、右舞は右前ですし、複数人が舞う演目でも、それぞれの舞人の位置が左右で対称的になっています。また、進退の時、踏み出す足が左舞は必ず左足、右舞は右足からと、足使いも定められています。

装束の色彩でも、左方の舞人は赤系統を、右方の舞人は緑青系統の装束を着ることが基調となっています。

平安時代に、奏楽に携わったという近衛府の組織が、左と右の両部体制であったために、舞楽も左右に分かれ、さまざまな演出法が生まれていったようです。そして、陽[左]と陰[右]の二極によって万物をとらえる、当時の陰陽思想と結びつくことで、その対称性はいっそう深められていきました。

陰陽思想を端的に表す鼉太鼓

舞楽が奏されるときに、舞台の左右に置かれる鼉太鼓(だだいこ:大太鼓とも)は、雅楽と陰陽思想との結びつきをわかりやすく表しています。膜面(まくめん:太鼓の革を張った部分)が2メートルにも及ぶ、この巨大な太鼓は、左舞用と右舞用とが用意されますが、膜面や周囲の装飾が異なっています。

左方は、膜面に三巴(みつどもえ)が描かれ、火焔飾り(かえんかざり:膜面を取り巻く炎の形の飾り)には昇龍の彫刻、竿[火焔飾りの上部から上に長くのびた棒]の先が日輪になっていて、まさに陽を表すものです。これに対して右方は、膜面には二巴(ふたつどもえ)、火焔飾りには鳳凰(ほうおう)の彫刻、竿先は月輪と、陰を表しています。

楽器であるとともに、雅楽の視覚的な象徴ともいえるほど、華やかな存在感を示す鼉太鼓は、その細部まで陰と陽との対称性に貫かれているのです。

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