雅楽 GAGAKU

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言葉のひろがり

異色の楽書『管絃音義』

陰陽五行説と雅楽の音楽理論との結びつきは、季節や色、方角など、音楽だけにとどまらない、多面的なひろがりを見せていきます。そのような、さまざまな意味を含む壮大な構想のきわみといえるのが、異色の楽書『管絃音義(かんげんおんぎ)』です。

十二の音律

雅楽が隆盛し大成していった平安時代には、音楽に関する書物が数多く編まれました。大半は、楽家が自らのために実践的な内容を記録したものですが、それらの楽書においても、五調子と、五行や五音、季節や方位、国家などとの関わりについて説かれていたのです。

文治元年(1185年)に、北山隠倫凉金が著したとされる『管絃音義』は、それらの楽書と異なり、実践的な内容についてはほとんど触れられていない一方で、音を中心とした宇宙論とでも呼ぶべき形而上学を展開している書物です。著者の凉金については、四天王寺系の僧侶と推測されることのほかは、まだ明らかになっていません。

この書では、壱越・平調・双調・黄鐘・盤渉の五音に、さらに二音を加え、その七音の持つ意義(音義)について、内外の古典を多く引用しながら解説しています。音の高さという本来の意義にとどまらず、心臓や肝臓などの五臓や、味覚や嗅覚などの五感などとも結びつけながら展開される本書の宇宙論は、実践からかけ離れた難解なものです。しかし、雅楽の思想的背景を知るうえで、たいへん貴重な楽書でもあるのです。

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