雅楽 GAGAKU

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言葉のひろがり

古典文学に記された雅楽

平安時代から、鎌倉・室町時代の文学作品には、雅楽にまつわる描写が数多くみられます。登場人物は雅楽を鑑賞するだけでなく、自ら演奏し舞を舞うことも。雅楽が生活の折々に楽しまれていた様子がうかがえます。

『源氏物語』と雅楽

雅楽の非常に盛んな平安時代中期に書かれた物語にはしばしば、雅楽の演奏や楽器の描写が登場します。

『源氏物語(げんじものがたり)』で特に印象的な雅楽の場面は、第7帖「紅葉賀」で、光源氏(ひかるげんじ)と頭中将(とうのちゅうじょう)が2人で、舞楽『青海波(せいがいは)』を帝の前で披露するシーンでしょう。紅葉や菊の挿頭(かざし:髪飾り)をつけた光源氏が、散り交う紅葉の中から登場する様子は「いと恐ろしきまで見ゆ〔じつに恐ろしいほどに美しい〕」と表現されています。

また第34帖「若菜(下)」では、光源氏が住吉神社に詣でた際の『東遊(あずまあそび)』の様子が詳しく描かれます。「ことごとしき〔仰々しい〕高麗(こま)、唐土(もろこし)の楽よりも、東遊の耳なれたるは、なつかしくおもしろく……」と表現された東遊は、東国の風俗歌舞をもとに作られた、親しみやすい旋律の歌舞で、作者の紫式部もこれを好んだようです。

鎌倉・室町時代の文学と雅楽

鎌倉時代の作とされる『平家物語(へいけものがたり)』は、平家一門の繁栄と没落を描いた軍記物語で、やはり雅楽の登場する場面が多くみられます。なかでも有名なのはこの場面でしょう。

一の谷の戦いで源氏の捕虜となった平重衡(たいらのしげひら)のもとへ、白拍子(しらびょうし:歌舞を行う遊女)の千手前(せんじゅのまえ)が慰問に訪れます。千手前が「極楽願はん人はみな弥陀(みだ)の名号(みょうごう)唱ふべし〔極楽に行きたいと願う人はみな、阿弥陀様の名を唱えなさい〕」という今様を歌い、箏を弾くと、重衡も琵琶で「五常楽(ごじょうらく)」を奏でます。この一夜の楽の音は、死を覚悟した重衡を非常に感動させたのです。

この『平家物語』の場面は、のち室町時代に能の『千手』にも取り上げられました。能にはこのほかにも『梅枝(うめがえ)』『羽衣(はごろも)』『絃上(げんじょう)』など、雅楽を題材にした作品があります。

箏(そう)

右手に竹製の爪をはめ、13本の絃を弾いて演奏する絃楽器。分散和音[和音のすべての音を同時に鳴らすのではなく、何度かにわけて鳴らす演奏法]で旋律を奏でます。

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