文楽編 仮名手本忠臣蔵 Kanadehon Chushingura

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ひもとく 深める 名場面をひもとく

六段目 腹を切った勘平の言訳死に至るという点は共通していても、高い地位の判官と勘平では、太夫の語りや人形の動きの表現に大きな違いがあります。状況を描写する三味線の音色を聴きながら、比べてみましょう。

拙者が望み叶はぬ時は切腹と予ての覚悟。我が、我が舅を殺せしこと亡君の御恥辱とあればひと通り申し開かん。両人ともに先づ、先づ〳〵〳〵、聞いてたべ。

聴きどころ

太夫の語り

「早野勘平腹切の段」の太夫は、沈鬱な西風の音遣いで早野勘平(はやのかんぺい)の心理を巧みに語ります。勘平を美化せず甘さを排除した語り口が、運命という人間の力ではどうにもならないものによって行動や意志が決定されていく厳しさを表現します。

三味線

この段を通して三味線は、一撥づつ打ち込むように弾き、旋律を変えたり間(ま)を伸縮させるなど、多彩な技巧を用いて心理を描写します。

その他の効果音

動作の強調や緊迫感を盛り上げるツケ[カゲ] が入ります。

見どころ

人形の動き

原郷右衛門(はらごうえんもん)・千崎弥五郎(せんざきやごろう)が帰ろうとするのを止めて、髷(まげ)の元結が切れて捌き髪[乱れ髪]となった髪を激しく振り乱し、右足を出してツケが入り極(き)まります。

※見得ほど派手ではなく、人形が一瞬静止して形を保ち、演技のメリハリをつけることを、「極まる」といいます。

ツケ[カゲ]

舞台下手[客席から向かって左]の船底(ふなぞこ:文楽独特の舞台構造)で、舞台においた板[狂言板(きょうげんいた)]を柝(き)で鋭く、良い間で打ち、動作の強調や緊迫感を盛り上げる効果となる。

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