文楽編 仮名手本忠臣蔵 Kanadehon Chushingura

  • サイトマップ
  • クレジット
  • このサイトについて
  • 索引
  • English
  • 早わかり
  • 背景を知る
  • ひもとく
  • ひろがり
  • よもやま
前のページにもどる

ひもとく 作品の概要

  • あらすじ
  • 詞章

十段目 天河屋の段(あまがわやのだん)

コラムをよむ

討ち入りの準備は着々と調えられていました。武器の調達は、堺の商人・天河屋義平に任されましたが、義平が真に信頼できる人物であることを確かめるために、大星由良助はある計画を仕組みます

塩谷(えんや)家に恩のある和泉の国堺の商人・天河屋義平(あまかわやぎへい)は、秘密が漏れるのを恐れ、妻・おそのを離縁して実家に戻し、使用人には暇を出して、1人でひそかに塩谷家の遺臣のために武具を用意していました。

武具調達の嫌疑により捕り手が押し入り、長持(ながもち:調度品などを入れる長方形のふた付きの大きな箱)の中を捜索しようとしますが、義平は頑として口を割りません。ひとり息子の芳松(よしまつ)の喉に刀を突きつけられても、義平は長持の上にどっかと座りいっこうに動じません。

大星由良助(おおぼしゆらのすけ)が現れました。由良助は、義平を試すため、同志を捕り手に変装させ、天河屋に踏み込ませたのです。義平の信義に感じ入った由良助は深く詫び、その義心を讃えて「天」と「河」を討ち入りの際の合言葉にすることを約束し、さらに、義平と妻の復縁にも心遣いをみせました。

コラム 庶民が育んだ討ち入りの功労者「天河屋義平」

江戸時代中期、大坂北組惣年寄(そうどしより:町役人の筆頭役)であった天野屋利兵衛(あまのやりへえ)は、人形浄瑠璃や歌舞伎で、赤穂浪士討ち入りの武器調達をした人物として名高いのですが、実在の利兵衛は無関係で、モデルは、赤穂浪士の後援者であった京の商人・綿屋善右衛門(わたやぜんえもん)であるともいわれています。

天野屋利兵衛と赤穂浪士との関係は、『仮名手本忠臣蔵』十段目に主人公・天河屋義平(あまかわやぎへい)として登場したことで、広く流布しました。

十段目は、類型的で作為的な展開のため、極めて上演頻度が少ないのですが、講談などで「天野屋利兵衛は男でござる」のセリフが有名となりました。

ページの先頭に戻る