文楽編 仮名手本忠臣蔵 Kanadehon Chushingura

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早わかり

泰平の代といわれた元禄期に起きた、武士どうしの争い。一方的な罰を受けた大名の家臣が、相手方の旗本を討ち果たすという、この大事件を題材にして『仮名手本忠臣蔵』は作られました。さまざまな人生が複雑に絡み合うドラマが、今も見る者を惹きつけてやまない、人形浄瑠璃不朽の名作です。

実際の事件をもとに脚色



『竹本筑後掾番付集』
仮名手本忠臣蔵 二枚番付
寛延元年(1748年)8月14日初演時の番付
(西尾市岩瀬文庫所蔵)

元禄14年(1701年)、赤穂藩主・浅野内匠頭が、江戸城中で吉良上野介に斬りかかった罪で切腹となり、領地も取りあげられてしまいます。翌年、浅野家の元家臣たち47人が吉良を討ち果たす、いわゆる赤穂事件が起き、天下を驚かせました。

その頃、親や主君を殺された家族や家臣が相手を討つことは、仇討ちと呼ばれ、たんなる仕返しではなく、不合理を正す行いとして認められていたのです。庶民からも賞賛されたこのできごとに、演劇界は即座に反応し、事件をもとにして、数々の作品が生まれました。

そして、事件から47年後に、大坂・竹本座で初演されたのが、『仮名手本忠臣蔵』です。時は、人形浄瑠璃の全盛期。たいへんな人気を博したこの作品は、同じ作者らによる『菅原伝授手習鑑』『義経千本桜』と並んで、三大名作のひとつに数えられています。その人気は今なお高く、多くの「忠臣蔵もの」の原点であり、その影響は、多くの芸能や文化の領域へ幅広く及んでいます。

人物・構成・ストーリーその多彩な魅力とは?

赤穂事件を扱う作品の多くが討ち入りのシーンをクライマックスとして描いているのに対し、本作は、仇討ちに至るまでの人々の苦悩や人間模様の描写が中心になっていることが特徴です。

ストーリー全体は、実際に起きた事件の流れをたどっていますが、登場人物は『太平記』の時代に仮託されています。エピソードもその多くが、創作されたものです。巧みに造形された登場人物たち、彼らが織りなす物語の展開の妙など、多面的な魅力に富んだ作品です。何より、「忠」という大義によって押しひしがれる、人間の情愛や欲望などのテーマを生々しく描き出したことが、二百数十年にわたる人気の理由といえるでしょう。

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