近松門左衛門は、100作以上の浄瑠璃を書きました。そのうち24作は世話物、残りは時代物と呼ばれる作品です。世話物と時代物とは、どのような違いがあるのでしょうか。それぞれの主要作品から、その特徴をご紹介しましょう。

近松作品事典

近松門左衛門の残した有名な作品を、時代物・世話物に分けて紹介します。

近松作品事典

時代物

 武士や貴族を主人公とし、時代設定が江戸時代以前の物語として作られた作品が時代物(時代浄瑠璃)です。源平合戦や有名な敵討ちなど、歴史上の事件や人物を題材にしています。また、江戸時代に起こった政治的な事件を、過去の時代の出来事として脚色することもありました。
 時代物は、5段構成を基本とする長編で、重厚な悲劇が描かれます。世話物に比べて作品数が多く、浄瑠璃作品の主流を占めています。

  • しゅっせかげきよ
  • こくせんやかっせん
  • ようめいてんのうしょくにんかがみ
  • へいけにょごのしま

世話物

 武士・貴族などの特権階級の人々ではなく、一般庶民である町人を主人公とする作品が世話物(世話浄瑠璃)です。世話物は、町人の日常生活の中で起こった様々な事件を取り上げ、その事件にまつわる恋や人間同士の葛藤を描き出しました。中でも、実際に起きた心中事件を題材とした「心中物」が有名です。
 世話物は通常、上中下の3巻で構成されています。江戸時代の町人の風俗を反映し、話し言葉を多く取り入れた写実的な内容です。

  • そねざきしんじゅう
  • めいどのひきゃく
  • しんじゅうてんのあみじま
  • おんなころしあぶらのじごく
  • しんじゅうよいごうしん

メインメニューへ戻る

ページの先頭に戻る